2007年09月20日
公的な支援について
この間、「まごのて」が取り組んでいるプラネタリウムの字幕付き上演について、「この活動が継続されていけばいずれ何らかの形で公的な支援が得られるはずだ。あるいは公的な取り組みになっていくはずだ。」と書いた。それで思い出したのだが、例えばこういう取り組みがある。
東京都中途失聴・難聴者協会は、2008年3月9日に、コズミックスポーツセンター内プラネタリウム(新宿区大久保3-1-2) で、字幕付きプラネタリウム上映会を開催するとして、助成金を申請し、東京都新宿区の「NPO活動資金助成の事業」の対象となっている。単発の活動とはいえ、すでに公的な助成の対象となっているケースもあるわけだ。公的な助成とはちょっと違うが、明石市立天文科学館のプラネタリウムでも
10月14日(日) 午前10:20〜
に字幕付きの上映を予定しておられるが、これは「明石しおさいライオンズクラブ」が支援していると聞く。様々な形で、公的な支援が始まっているということもできるだろう。
ところで、これらの支援はもっぱら資金援助の形をとっているが、プラネタリウムの上映主体が、名古屋市科学館のように、公立であれば、資金援助などではなく、直接科学館なりが字幕制作や投影を担当するという形でも、公的な支援は可能になる。いや、むしろ字幕付き上映は、科学館が中心になって行なうべきものだと思う。理由の一つは、それが公立の施設が果たすべき役割だということ、もう一つは内容に責任を持つためには上映主体が字幕を作るべきだという理由だ。実際、名古屋市科学館の場合、字幕付け以外に、館内にアシストホンを導入するなど、公立の施設として、様々な取り組みをしておられる(下は、アシストホンによる補聴援助システムの導入を告知する看板)。
ただ、全てを科学館の中で完結してしまう、ということが良いのか、と思うと、「待てよ」と考えてしまう。「まごのて」が長くプラネタリウムの字幕付き上映に関わってきたからかも知れないが、何か市民活動としての側面が残っていて欲しいという気持ちがある。海外の美術館などは、大規模な施設ボランティアを組織している例が少なくない。公的な施設が地域住民の文化的な生活を満たし、地域が公的な施設を支える、という関係。同じように、科学館が、様々なタイプのボランティアと手を組み、広範な活動を展開する、その中の一つにプラネタリウムの字幕付き上映がある、というのが理想ではないだろうか。
名古屋市科学館の場合、ALC(アルク)という市民ボランティア団体がある。とはいえ、この団体は、「天文指導者クラブ」だから、天文関係の専門性の高いボランティア団体だろう。そうした団体ももちろん必要だが、もっと普通の市民が関われる施設ボランティアというものが生かせないだろうか。字幕付きの上映の日程や内容は、科学館が決め、上映の責任は、科学館が持つ、そして市民ボランティアと手を組んで字幕を作っていく、字幕付きの上映を行なう、あるいは科学館の科学実験コーナーに、聴覚障害者のための情報保障を付ける、視覚障害者のためのボイスガイドを付ける、そういう取り組みができないものだろうか。
現在の名古屋でのプラネタリウムの字幕付き上映に公的な支援が得られる時がくるとすれば、それは単なる資金援助ではなく、名古屋市科学館を中心とする取り組み、しかし市民ボランティアと提携した取り組みになって欲しい、そう願っている。
東京都中途失聴・難聴者協会は、2008年3月9日に、コズミックスポーツセンター内プラネタリウム(新宿区大久保3-1-2) で、字幕付きプラネタリウム上映会を開催するとして、助成金を申請し、東京都新宿区の「NPO活動資金助成の事業」の対象となっている。単発の活動とはいえ、すでに公的な助成の対象となっているケースもあるわけだ。公的な助成とはちょっと違うが、明石市立天文科学館のプラネタリウムでも
10月14日(日) 午前10:20〜
に字幕付きの上映を予定しておられるが、これは「明石しおさいライオンズクラブ」が支援していると聞く。様々な形で、公的な支援が始まっているということもできるだろう。
ところで、これらの支援はもっぱら資金援助の形をとっているが、プラネタリウムの上映主体が、名古屋市科学館のように、公立であれば、資金援助などではなく、直接科学館なりが字幕制作や投影を担当するという形でも、公的な支援は可能になる。いや、むしろ字幕付き上映は、科学館が中心になって行なうべきものだと思う。理由の一つは、それが公立の施設が果たすべき役割だということ、もう一つは内容に責任を持つためには上映主体が字幕を作るべきだという理由だ。実際、名古屋市科学館の場合、字幕付け以外に、館内にアシストホンを導入するなど、公立の施設として、様々な取り組みをしておられる(下は、アシストホンによる補聴援助システムの導入を告知する看板)。
ただ、全てを科学館の中で完結してしまう、ということが良いのか、と思うと、「待てよ」と考えてしまう。「まごのて」が長くプラネタリウムの字幕付き上映に関わってきたからかも知れないが、何か市民活動としての側面が残っていて欲しいという気持ちがある。海外の美術館などは、大規模な施設ボランティアを組織している例が少なくない。公的な施設が地域住民の文化的な生活を満たし、地域が公的な施設を支える、という関係。同じように、科学館が、様々なタイプのボランティアと手を組み、広範な活動を展開する、その中の一つにプラネタリウムの字幕付き上映がある、というのが理想ではないだろうか。
名古屋市科学館の場合、ALC(アルク)という市民ボランティア団体がある。とはいえ、この団体は、「天文指導者クラブ」だから、天文関係の専門性の高いボランティア団体だろう。そうした団体ももちろん必要だが、もっと普通の市民が関われる施設ボランティアというものが生かせないだろうか。字幕付きの上映の日程や内容は、科学館が決め、上映の責任は、科学館が持つ、そして市民ボランティアと手を組んで字幕を作っていく、字幕付きの上映を行なう、あるいは科学館の科学実験コーナーに、聴覚障害者のための情報保障を付ける、視覚障害者のためのボイスガイドを付ける、そういう取り組みができないものだろうか。
現在の名古屋でのプラネタリウムの字幕付き上映に公的な支援が得られる時がくるとすれば、それは単なる資金援助ではなく、名古屋市科学館を中心とする取り組み、しかし市民ボランティアと提携した取り組みになって欲しい、そう願っている。