2007年08月25日

日本映画の字幕を作る

 深夜に、日本映画の音声を聞きながら、字幕制作の下ごしらえをしている。いわゆるテープ起こし。聴覚障害者は、映画の音声が聞こえないから、日本映画も字幕がなければ楽しめない。
 そこで、ボランティアで字幕を制作し、字幕付きの上映をおこなう、という活動が、30年くらい前からおこなわれている。左は昨年サークルで作成した字幕をつけて映画(「三年身ごもる」)に字幕を付けて上映している様子を写したもの。
 30年前は、映画会社が用意する聴覚障害者用の字幕付き日本映画というのは、全くなかった。ゼロ。そこで、こうしたボランティアによる上映活動が行なわれてきた。それが、最近は月に、二、三本は、映画会社が配給する字幕付きの邦画が、いわゆる政令都市なら上映されている。たとえば、
http://www.toho.co.jp/gekijo/hero/jimaku.html
 もちろん字幕付き上映は日程が限られている。毎日、字幕付きということではなく、特定の週末、土日のみ、という感じだ。それでも字幕付きの日本映画が全くなかった時代からみると、本当に隔世の感がある。しかしすべての映画に字幕がつくというのはまだまだ難しい。
 なので、今でも字幕制作というボランティアは、続いている。私が属している要約筆記サークルでは、年間数本の字幕を制作している。今回取り組んでいるのは、とある映画祭で上映される映画の字幕。本当はとっくにできているはずだったのだが、二週間ほど前、パソコンのデータを誤って削除してしまう、というトラブルを起こした。それで全部やり直し。ちょっとトホホ状態だ。
 日本映画につける字幕と、洋画の字幕の違いなどについて、またいつか書いてみたい。 


この記事へのトラックバックURL

 

QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。 解除は→こちら
現在の読者数 12人
プロフィール
TAKA
コミックから評論、小説まで、本の体裁をしていれば何でも読む。読むことは喜びだ。3年前に手にした「美術館三昧」(藤森照信)や「個人美術館への旅」を手がかりに、最近は美術館巡りという楽しみが増えた。 大学卒業後、友人に誘われるままに始めた「要約筆記」との付き合いも30年を超えた。聴覚障害者のために、人の話を聞いて書き伝える、あるいは日本映画などに、聞こえない人のための日本語字幕を作る。そんな活動に、マッキントッシュを活用してきた。この美しいパソコンも、初代から数えて現在8代目。iMacの次はMAC mini+LEDディスプレイになった。       下出隆史
オーナーへメッセージ